- Blog記事一覧 -糖尿病とミネラル
糖尿病の対応は食事療法が第一ですが、原則として食べてはいけないものはありません。
しかしカロリーにばかり目がいって軽視されがちな注意点があります。
カロリー制限をしていると食事量が少なくなりどうしてもミネラルが不足気味になる上に、糖尿病では尿への排泄が大変多くなっているので益々ミネラル不足になってしまうのです。
中でも亜鉛、マンガン、クロムは糖尿病にとって絶対に不足させてはいけないミネラルです。亜鉛はインスリンの構成成分です。
膵臓は腸からいち早く亜鉛を吸収します。膵臓はインスリンと亜鉛をβ細胞内に貯めて、むやみにインスリンが分泌されないようにしています。
亜鉛が不足すると膵臓の亜鉛は真っ先に枯渇し、インスリンがどんどん分泌されてしまうのです。
つまりインスリンの血中濃度を調整しているのです。亜鉛が不足すると糖尿病になります。マンガンはインスリン生成に関与しています。
クロムも大変重要なミネラルで、インスリンの作用を助けています。
インスリンが細胞に糖を取り込む時、インスリン受容体に働いて細胞の扉を開けますが、この時クロムが無ければ糖は細胞内に取り込めないのです。
つまり血中にインスリンが溢れていても働かないというインスリン抵抗の状態にさせてしまうのです。
これを食べれば大丈夫という特定の食べ物はありませんが、牡蠣はダントツに亜鉛が多く、上記のいずれのミネラルが多く含まれているものにはカボチャやスイカの種を始め松の実、アーモンド等のナッツ類、豆や精製度の低い穀物等があります。米や麦等、ミネラル摂取の面からだけでなく、インスリンの分泌量の面からも精製度の低い雑穀が望ましいといえます。
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