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糖尿病とストレス

2021.03.06 | Category: 糖尿病

糖尿病の因子の中でストレスはよく挙げられますが、動物実験ではストレス刺激によって糖尿病発生を示す報告があるものの、人で精神的なストレスによって糖尿病が発症するか実はまだ明らかではありません。

ストレスが引き金になり過食に陥り、それで肥満、耐糖能異常、高血糖の状態が続き、その結果糖尿病になる事はあります。

この様なストレス下で過食が起こるのは、内因性モルヒネ様物質やセロトニン等の脳内伝達物質により摂食中枢が刺激された為に起こると考えられています。

また、高血糖症の患者さんに過重なストレスがかかる事でコントロールが出来なくなる琴があります。

これはストレスによって自律神経系の交感神経が優位になる事で、大量のアドレナリンが分泌される状態になります。

このアドレナリンはインスリンの分泌を抑制し、グルカゴン分泌を刺激する事が明らかにされています。

確かに糖尿病患者ではアドレナリンを投与すると血糖値が大幅に上昇しますが、健常者ではほとんど上昇する事は無いのです。

この事からアドレナリンに対する感受性が敏感な人が糖尿病に成りやすいとも言えます。

また、糖尿病の教育入院の時にストレスマネジメントを実施すると、しない場合と比較して血糖値降下が大きいと言う報告もあります。

この様な事からストレスに敏感な人ほど糖尿病になりやすい事は確かな様です。ですからリラックスする方法を持つ事は糖尿病にとって間違い無く予防法の一つなのです。


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