- Blog記事一覧 -糖尿病と筋肉
体は血糖値を一定にする為に、膵臓のインスリンや肝臓の働きによって調整しています。
特に食事の後は唾液アミラーゼや十二指腸の糖質分解酵素などの働きで大量のブドウ糖が血液に流れ込む事になります。
当然血糖値は高くなります。これらのブドウ糖は門脈から肝臓に流れ込み、50%は取り込まれ、その内の10%はグリコーゲンに、60~80%は脂肪に変換され肝臓内に貯蓄されます。
残りのブドウ糖は、主に筋肉細胞と脂訪細胞に取り込まれる訳です。そのプロセスでインスリンが細胞の扉を開く鍵の役目をする訳です。
ところで筋肉細胞に送り込まれたブドウ糖は筋肉が運動をしていないと、余剰のエネルギーになります。
そこで、筋肉細胞では、余剰のブドウ糖をグリコーゲンヘと合成して、運動時のエネルギー供給のストックとして、筋肉細胞内に貯蔵して行くのです。
体重70kgの人のグリコーゲン貯蔵量は肝臓では約70gですが、筋肉にも約200 gも貯蔵する事が出来るのです。
ところで慢性的に運動が不足していると、筋肉細胞のグリコーゲンが満杯になっている状態が続いてしまい、筋グリコーゲン合成酵素活性が低下してしまいます。
その事は結果的にインスリン抵抗性を招いてしまうのです。多くの糖尿病はインスリンの分泌不足と共に、インスリンの作用不足が加わる事によって発症しているので、筋肉の運動が必要な訳です。
血糖値を正常に保つプロセスの中で肝臓と脂肪細胞と共に筋肉細胞の役割は非常に重要なのです。