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高齢者の血圧

2020.12.25 | Category: 高血圧

以前は高齢者の高血圧はあまり下げようとしなくて良いという考え方でしたが、今日では高齢者も下げた方がよいとされています。

つまり高血圧は加齢による自然現象では無く、病的な状態であり、高齢者でも改善した方が脳や心臓血管合併症、特に脳卒中等の予防効果があると言う事が分かったのです。

ただし高齢者の高血圧の場合、特有の特徴があるので、その点を認識して置く必要があります。高齢者の多くは動脈硬化が進んでいるので、末梢血管の抵抗が上昇の傾向にあります。

その為拡張期の血圧は変わらないか、かえって低くなるのに収縮期血圧だけが高くなる収縮期高血圧(140mmHg以上、90mmHg未満)となりやすいのです。

また血圧調節機能そのものが低下しているため血圧が変勤しやすくなっています。

普通夜間には下がる血圧が下がらなかったり、下がり過ぎたりして、脳卒中に結び付く事もあるので要注意です。

起立性の低血圧や食後低血圧も起こしやすくなっています。また白衣性高血圧も多いので一度だけの計測で判断することは避けます。

ただし血圧を下げるとはいっても、高齢者の場合は極ゆっくりと下げなければなりません。

また食事療法や運動療法が大切なのは高齢者も同じですが、余り厳格になり過ぎて楽しみを無くす様では逆効果でしょう。

高齢者の血圧コントロールが薬中心になるのはある程度やむを得ないかもしれません。


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