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最近のエイズ薬

2020.12.06 | Category: STD

エイズ療法にはこれまで数種の逆転写酵素阻害薬剤を併用するカクテル療法が行われてきましたが、最近では新たにプロテアーゼ阻害剤が使われるようになっています。

逆転写酵素阻害薬剤はHIVのRNA遺伝子がヘルパーT細胞にある正常なDNAに逆転写する酵素の働きを阻害する薬剤でAZT、ddl、3TC等があります。

プロテアーゼ阻害剤は、HIVウイルスが転写されたDNAから作られる蛋白質を新たにHIVウイルスに組み立て様とする時に働く、プロテアーゼと言う酵素を阻害する物です。

どの薬剤もHIVの増加を防ぐのですが、HIVは大変変異しやすい為すぐに薬剤耐性を持ちます。

そこで最近ではHIVを各段階で阻害する事で抑制効果を強化する方法として、逆転写酵素阻害薬2剤とプロテアーゼ阻害剤を併用して使うHAART(高活性抗レトロウイルス療法〉が行われる様になりました。

その結果HIVのRNAが血中に検出され無くなり、ヘルパーT細胞数も増加する様になりました。

すでにエイズを発病した患者でも数年長生き出来、この良い状態が2年以上も続く事から、エイズは今や制御可能な病気であるとみなされる様になって来たのです。

しかし1日に20錠以上の薬を服用しなければならない事、強い副作用、高コストの問題等が課題となっています。


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