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午前中は命取りの時間

2020.09.15 | Category: 循環器

心臓疾患は午前中に起きやすい事は一般の人にも知られてきました。

事実、狭心症、急性心不全(突然死)、急性心筋梗塞等の発症は疫学的な調査でもはっきり他の時間より多発しています。

目覚めると言う事は自律神経系で主従が逆転する事だと言うことも出来ます。

その目覚めの時、副交感神経優位から交感神経優位にスイッチしますので、明け方頃は心拍数も最低になり血圧も低い状態から交感神経優位になるといきなり心拍数の増加、血圧上昇、そして血液の粘度も上昇してしまうのです。

その時血管にかかる負荷が動脈硬化がある場合には、動脈硬化の粥腫の部分と健康な動脈の部分の境目に強い力が加わわり、そこが折れて動脈の内膜にヒビが入ってしまいます。

すると血小板がフィブリンという目の細かい網を張りヒビの修復に当たります。

しかし、その修復がかえって血管そのものを塞いでしまい、それが冠状動脈で起これば心筋梗塞の発作になるのです。統計的に突然死の多いのは月曜日と木曜日の午前中です。

時間ギリギリまで寝て、目覚めていきなりセカセカと動き回る様な事は特に生活習慣病患者さんや不規則な生活や疲労を感じている人は慎むべきです。

ベッドの中で軽いウオーミングアップをして身体が副交感神経支配から交感神経支配に上手くバトンタッチ出来る様にする事が大切です。


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