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肝炎と医療行為

2020.01.04 | Category: 感染症

肝炎ウイルスキヤリア(保菌者)になる一番の原因は母子感染ですが、他にも水平感染があります。水平感染とは子供0~3歳位の間で、まだ免疫力が不十分な内にB 型肝炎にかかる事を言い、幼児期を過てから感染すれば急性肝炎にはなってもキヤリアになる事はほとんどありません。一般に考えられている様に性行為で感染すれば、急性肝炎になり、キヤリアになりにくいです。キヤリアになる場合は、免疫抑制剤を使っていたり、エイズに感染している等、免疫力が極端に落ちている状態が考えられます。注射器が使い捨てに代わり、小児科で注射が行われ無くなったその頃から水平感染が減少し、1985年には200~300百人もいたB型肝炎のキヤリアが、今では多くても 150万人もい無いと言われています。C型肝炎のキャリアは230万人これらの事実は医療行為がB型肝炎の感染に非常に関係があった事を示しています。現在50歳以上の人で、過去にB型肝炎に感染した証拠であるHBS抗体が陽性の人は、5人に1人はいますが、20歳以下の人の陽性率は1~2%しかありません。全世界的にみて、発展途上国でB型肝炎の調査をすると、非常に貧しくて医療の手も届かない地域はキヤリア率が低く、もう少し豊かな地域の方がかえってキヤリア率が高いと言う現象が見られるのです。これはやはり針注射器の使い回しをしている為だったと考えられます。


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