- Blog記事一覧 -精神医療の実際
心の病いを診る「精神科」は精神医学を基礎とし、人間の心に起こる思考・知覚・感情・意欲等の異常を取り扱い、その原因を探って改善や予防を図ります。
また「神経科」は神経学を基礎として、神経系の器質的・機能的な障害について診ます。
分野を分けてはいますが隣り合うもので、脳の器質障害によっても精神症状は現れるし(老人性痴呆等)、精神病とされて来たものでも脳や神経系の異常が原因だと分かって来たもの(てんかん等)があります。
研究が進むに連れ「脳神経外科」「神経内科」「心療内科」等の専門科が生まれ方法も細分化されてきました。
受診する時は迷うところですが、病院によっては神経科でも広く精神障害を扱っている事があります。
精神科ではまず艮く時間をとって問診を行い、どんな症状でどれ位続いているのか詳しく聴きます。
精神症状の背景に器質的なものを疑う場合は、脳波やCTスキャン等の検査をします。
本人が上手く自分の症状や悩みを訴えられない場合には心理テストを行い、精神年齢や記憶力等を調べる知能テスト、クレペリンなどの作業能力テスト、ロールシャッハ等の性格テスト等で、その人の長所や短所や価値観を考慮して方針の参考にします。
主流となるのは薬物療法で、症状に応じた抗うつ薬・抗不安薬・抗精神病薬等の向精神薬で症状を軽減します。
病気の抑制や再発防止の為に精神療法を始め作業療法や生活療法等を組み合わせて行くのが、基本的な形です。