- Blog記事一覧 -病者役割と患者役割
人は社会的なシチュエーションによって様々な役割を果たしていますが、病気と言うのも一つの役割を持たせる事になります。
アメリカの社会学者のパーソンズによると、人が病気になると病者になり“病者役割”の行動パターンが出来ると言います。
まず病者は健康な人が果たしている社会的役割を免除されます。仕事や家事等が出来ない=しなくて良い事になる訳です。
ここからある種の依存が生まれる事になりますが、人によってはその依存状態になる事を拒否したり、反対に居心地良く感じる為に健康になりたく無いという感情が生まれる事もあります。
しかし基本的に病者は病気を治して健康になる努力をする事を回りから求められます。
その為には受診しなけなければなりませんが、医療を受けるという行為の中で、病者は患者になり、今度は患者役割を果たす様になるのです。
つまり病者イコール患者でなく、病者が医療の中で先生と向き合った時に患者役割の行動となる訳です。その時先生一患者の関係は、能動一受動、指導一協力、相互参加、サービス提供者一消費者等の様々なパターンをとります。
整体院に来る患者さんは。どの様な病者役割の患者さんなのか、患者として施術者との関係をどんなパターンで望んでいるのか、両者の役割の捉え方にズレを無くす事も患者さんの心のケアにとって大切になります。