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薬膳という考え方

2021.06.13 | Category: 養生法

日本でも馴染みになった「薬膳」ですが、初めて薬膳という言葉が使われたのは中国でも1970年頃。1980年に漢方薬店が漢方に沿ったスタミナ健康食のレストランが最初の薬膳レストランだといいますから、案外新しい言葉です。

とはいえ、中国では既に3000年前から食物によって病気を予防したり改善させる医師が一番の名医だという考え方がある様に、食養の考え方は現代に至って薬膳として結実しているわけです。

薬膳では日常の食品や薬草のひとつひとつには五味(酸・苦・甘・辛・鍼)と四気(熱・温・(平)・涼・寒)があるとして、これらのバランスを重視します。

それも単なるバランスを取るというよりも陰陽五行の木火土金水に対応して、相生相剋の関係として考えていきます。

この五味四気は西洋医学的に証明されているわけではありませんが、経験則として積み重ねられてきたものです。

寒の食べ物は熱の食べ物と合わせる事でその害を無くしたり、暑い季節は「冷」の、寒い季節は「熱」の食べ物を、更には人の陰陽、虚実にも対応させて処方していきます。

また薬膳は単に漢方薬を料理に加えて料理したものではありません。

組み合わせが正しくなければ時としてマイナスに作用する場合があり、それは薬膳でも同様です。

薬膳では病気療養の為の「食療」と病気にならない様にする「食養」とがあります。

中国では改善を目的として処方される事が多い様ですが、日本では食養という面で受け入れられているといえます。


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