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心臓の老化現象

2020.11.15 | Category: 循環器,老化

心臓の筋肉細胞は再生し無いので加齢によって少しづつ衰えていきます。

運動や感情の高ぶりで心臓の心拍数は増減しますが、その最高脈拍は1年加齢する毎に1拍ずつ減少しています。

乳児期の最高脈拍は220ですが、50才になればどんなに激しい運動をしても170以上打つ事はありません。

これは心筋細胞がゆっくりと死滅して行く事で心筋層が次第に硬化する事が原因ですが、その為循環の速度も落ちて行きます。

左心室に血液が充満するのにも時間がかかる様になり、収縮した後で緩むのにも時間がかかります。柔軟性の無い心筋によって1回毎の鼓動で抽出する血液の量も減ってしまいますので、次第に血圧が上がりやすくなります。

又心臓の神経刺激伝導系も老化して行き75才までに洞結節やHIS束の繊維も半分以下に減少して行きます。

又心臓の内層や弁も肥厚して石灰化が起こる事もあります。更に心臓その物も黄茶色のリポフスチンが色素沈着して、老人の皮膚の様な色になっているのです。

また、心臓その物だけで無く、血管も同じ様に硬化していきますので、臓器や筋肉に行く血液のコントロールも難しくなってしまいます。

ですから、75才以上で心不全にかかる人が激増してしまうのです。


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