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抗うつ剤のプロザックは米国で売り出され、憂鬱な気分のアメリカ人たちにとって奇跡のして広まってきました。
90年代になると「ニューズウィーク」の表紙になり、さらに一般の人にまで浸透していき、現在はアメリカだけで約500万人以上の気分障害の人が副作用も少ないという事で常用しているそうです。
ところで、脳内化学物質の中で、気分や意識等に影響を与える神経伝達物質として、ノルエピネフリン、ドーパミン、セロトニンなどがあります。
これらの化学物質は、単に神経細胞にメッセージを伝えるだけでなく、その放出量により強く伝えたり、逆に弱く伝えたりするフイードバツクにも関与しています。
このなかで、現在うつ状態に関わっているといわれているのがセロトニンです。うつの人は、健康な人よりセロトニンを含有するシナプス小胞が少なく、神経の刺激に対して十分な量のセロトニンをシナプス間隙に放出する事ができません。
このプロザックはセロトニンの量を増やす作用のある選択的セロトニン再摂取阻害剤( SSRI)の一つです。
確かに、今までのうつ病薬の副作用からいえば、画期的な薬とはいえアメリカではこの薬による副作用によって自殺や衝動的暴力が起きたとして訴訟が発生しています。